低所得で働く限り一生低所得であるという話
Twitterのタイムラインに流れてきたツイート
正社員の独身男性(34)、年収約280万円、休出多く1日12〜18時間働くこともあり、休憩中も携帯で呼び出され気が休まらず…こういう人達を救っていかない限り、日本の諸問題は解決しないと思う。 pic.twitter.com/tHAbw03KC4
— ミスターK@かず (@arapanman) 2016年5月27日
**今、日本の底辺が悲鳴を上げている(今更**
#### Q. 仕事にやりがいを感じていますか? #### A. いいえ、お金が欲しいです 世の大半の人は、こんな気持でしょう。
## ◆ 低所得者は団結して自分の首を締めているという件について ここでいう低所得者は、あくまで自分が**低収入・低賃金で働かせられている**という風に思っている人達とします。具体的には、先ほど紹介したツイートの方のように、都内だと年収300万以下で長時間労働の人達が該当するでしょう。
さて、この方はIT業界に務めているプログラマのようですが、何故このようなことになってしまったのでしょう。
その要因の1つとして、**安い給料で働いてしまっている**ことが挙げられます。
勘違いしている人がいるかもしれませんが、給料というのは会社が勝手に決めることができますが、**その会社で働くかどうかは自分が決める**のです。つまり、その会社と契約を結んだ時点で、契約内容に食い違いがない限りは、不満が出るはずがないのです。
では、会社はどうやって給料を決めるかというと、それは**労働市場の需給**によって求められます。
会社は、**なるべく安く人を雇いたいと考えます**が、あまりにも安い求人では、誰も人が来ないため、なるべく人が来るギリギリのラインを狙ってきます。これは、経営者の視点からすれば、至極当然のことです。
ここで、雇用者と被雇用者がどちらも、被雇用者の適正な市場価値の元に給料を決定すれば、何の問題もありません。**市場が効率的である**と言えます。
しかしながら、現実はそう簡単にはいきません。
## ◆ 低所得層が引き起こすダンピング 実際の市場では、低賃金で働く人が大量に現れて、あっという間に**給料のダンピング(安売り)が起こります。**
これは、経営者にとっては最高の(?)結果をもたらします。本来予定していた支出を抑えて雇用ができますからね。
しかし、その市場で同じチャネル・レンジで戦っていた人達にとっては、もはや災害と言えます。自分の市場価値を把握していて、このスキルセットでこのぐらいの結果を出せるならばこのぐらいの給料だろう…と緻密に計算された戦略が、全て水の泡になります。
何故こんなことが起こってしまうのでしょうか。
## ◆ リテラシーの無さが引き起こす低所得 これはあくまで僕の主観的な意見ですが、**世の中の一般労働者の殆どはリテラシーが低い**です。これは偏差値ではなく、絶対的な指標において、そう言えるでしょう。
このリテラシーの低さは、例えばこの労働市場においては、**自分の市場価値の算出に支障をきたします**。**自分の適性価値がわからないため、買い手側に安く買い叩かれてしまうのです**。
大体、会社が売っているモノやサービスを、本質的にその価値そのままの値段で売ってしまったら、利益なんて出るはずがありません。必ず買い手が納得するギリギリのラインまで、マージンを取るはずです。
ここで、相手にその売り物に関するリテラシーが無ければ、必ずと言っていいほど、その欠如したリテラシー分が価格に上乗せされます。資本主義とはそういうものなので、これが出来ない会社は、ボランティアに近いと言っていいでしょう。
要するに、この低所得者の叫びというものは、**無数の低所得者の低いリテラシーによってもたらされる、互いの首の締め合い**なのです。
そして**一番恩恵を得るのは、雇用側である経営者**です。
## ◆ お金を稼ぐことについて 僕は昔から常々「**お金が欲しい**」と思っていました。すると大体周りの大人は「**お金よりも大事なものがあるよ**」と言ってきました。
そんなこと、誰かから言われるまでもなくわかるんですが、そもそも僕が何故お金が欲しいかというと、**何かやりたいことがある時に、お金がボトルネックになるような人生は嫌だ**からです。
まあこの話は本題から外れるので、また次の機会にでも話しますが、やっぱりみんな、お金が欲しいと思うんですよ。
そして最近、社会人生活にも慣れてきた所で、僕はノーベル賞級的に重大な真実に気が付いてしまいました。
それは、**稼げない人は、お金に固執する**ということです。
そして更に大事なことは、**小金を稼ぐ人は、お金を重要視しない**ということです。
そして更に最も大事なことは、**大金を稼ぐ人は、お金をとても重要視する**ということです。
これは偉大な発見でした。今まで僕の周りで「**お金じゃ買えないものがある**」と言ってくる人たちは、決して超高所得(※1)の人達ではなかったのに対し(※2)、「**お金を稼ぎたいって?じゃあウン千万稼げるようになったら祝ってやるよ**」と言うような人達は、確かに超高所得でした。
そしてお金がない学生などは、ご飯に行った時に、いつもより数百円掛かることすら気にしてしまいますよね。
- ※1:ここでいう超高所得とは、年収2000万以上とします
- ※2:先に断っておくと、これは決して各人との関係性を否定するものではなく、会話などの事実ベースに基づく客観的な意見です。
学生はともかく、この超高所得層の人達は、お金の価値を知っているんですね。だから彼らは、必ずと言っていいほど自分の時間をお金に換算します。それが一番信頼性があり、絶対的な指標として機能するからです。
そして、お金を稼ぐことは善だと思っています。日本は、最近はわかりませんが、昔からお金を稼ぐことは悪だと思う風潮があるため、価値観の違いがここではっきり表れますね。
お金を稼ぐことは悪いことではないんです。稼いだ分はモノやサービスとして、世の中を良くしてくれています。
◆ 低所得層から抜け出すために
重要なポイントは以下になります。
- リテラシーを身に付ける
- 自分の市場価値を正しく知る
- 自分の市場価値を高める
- 適正価格で、粘り強く会社を探し、交渉する
これを基軸としてやることが必要になると思います。
低所得で嘆くのは構いませんが、不満があれば、兎にも角にもまずは上記のことをやってみるのが一番良いと思います。
みんなで稼いで、幸せを掴み取りましょう!(?)
なんか最後怪しげなマルチみたいになっちゃった…笑